コロロ発達療育センターとは
コロロ発達療育センターは、診断の有無、受給者証の有無にかかわらずお通いいただける民間の療育機関です。
40年に渡る実践・研究に基づいた“コロロメソッド”による身体づくりやコミュニケーション能力向上を目指した指導を行います。
また、家庭で実践できる療育プログラムをご提供します。
コロロが求められる理由
1.発語指導・豊富な教材
2000名のお子さんに対する実践と
研究の中で磨き抜かれた発語を促す独自のプログラムがあります。
“視覚による認知が優位である”という自閉症児の特徴を活かした「コロロメソッドによる発語プログラム」を基に、数多くの教材を研究、開発をしています。それらを基にした、お子さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドのプログラムと教材で、ことば・かずの概念形成を行い、コミュニケーション力を伸ばしていくことができます。
こうした実績は学会で発表され、これまでの発語率は70%です。
6才まで無発語だったJ君の例
4才から発語プログラムをはじめました。
文字学習を通して6才で発語に至りました。今ではことばで、やりとりができるようになり、趣味で歌を歌っています。
成人後発語したKさんの例
コロログループの成人施設に入所したKさん。
23歳まで無発語でしたが、コロロの発語プログラムをとおして言葉が出るようになりました。今では挨拶や簡単な質問に答える事ができます。
2.自傷・他害・こだわりに対応できる
療育の3つの柱
行動トレーニング
適応力向上トレーニング
ことばや数の概念学習
療育の3つの柱にもとづくトレーニング・学習を通して、自傷他害の暴力行為や、生活に支障をきたす強いこだわりを軽減する、理論的な対応法(集団指導)がメソッドにはあります。言語発達が未熟な段階の子どもさんたちにとって、ことばを多く用いずとも分かりやすい環境は「集団」です。
コロロでは、リズム運動や歩行トレーニング、食事などの全活動を集団で行い、今何をするのか見てわかりやすい環境設定を行います。
団をモデルとして活用することにより、みんなと同じ活動をすること(集団参加)が可能になります。(“集団は苦手”と思われがちなお子さんでも、適切な対応をすることで、スムーズに集団参加をすることができます。)
集団活動への参加を可能にしていくことは、社会参加(適応行動)につながっていきます。
3.土台となるのは「身体づくり」
発達障害児者の「発達」は定型的ではないといわれています。
よって、定型発達と同じ指導のみでは発達しないとコロロは考えて次にように支援しています。乳幼児期からの積み残しに、手を打っていくことが大切です。
(そのうちできるようになる・・・という考え方では時期を逃してしまいます。)
コロロの早期教育では、着席注視(目と体の分化)、歩行(手と足の分化)、食行動(手と口の分化)が主要なプログラムとして組み込まれています。
(例)
- 両手づかいになるのは左右手が未分化だから。
→早期に利き手を統一することが必要。 - 見たものに突進するのは目と身体が未分化だから。
→座って物をみる練習が必要。 - 食べるときに口に手が入るのは口と手が未分化だから。
→手を口に入れずに食べる練習が必要。
4.スタッフの指導スキル
体系化された療育理論「コロロメソッド」があること、そのメソッドが多くの発達障害児者の成長に大きな効果を発揮してきました。
コロロでの支援はチーム体制で行うため、スタッフ間の連携がとれるように、社内研修体制が整っています。
スタッフ間の支援方針への共通認識があるからこそ、確かな発達を促す実績を残すことができ、メソッドを学ぶ他事業所が増えています。
代表者挨拶
コロロメソッドの特徴は、発達(行動)障害児者の問題行動の早期改善と、緻密なプログラムによる言語理解力の向上にあります。集団参加が可能になり、ことばが出て話せるという成果となって表れます。
このメソッドは、親(特に母親)を療育の主体者と位置づけ、療育プログラムを提供し、サポートします。発達(行動)障害がどんなに重く、対応に苦慮するお子さんでも、誰一人として排除しません。過去30年間、約2000名のお子さんに対し、誰一人として排除しないという理念の下に療育を行ってきました。コロロの療育現場をご覧いただければ、そのことが容易におわかりいただけると思います。
そして、お子さんの状態がひとまず良い状態になったら、近くで同じような問題で悩んでおられる方々と手を携えていただきます。一人のお子さんだけが良くなる、ということはあり得ません。同じ仲間も良くなり、クラス(グループ)が向上しなければ、そのお子さんが良い状態でいられる道理はありません。
そうした輪を拡げていくことがコロロメソッドの使命です。住みよい社会を目指しているわけですが、その中核は的確な療育プログラムと保護者の方々の実践パワーです。会議などでは実現しない実践的教育改革です。
※写真はコロログループ運動会で全力疾走中の石井聖所長(2012年5月)
関係機関
コロロ学舎は、コロロ発達療育センター設立から20余年が過ぎ、親の高齢化を見据えた「成人のためのコロロメソッド実践機関をぜひ」という保護者の方からの声に応え誕生しました。これにより、幼児期から成人期までの発達障害児者に対するトータルケアとしての実践モデルが整いました。
- 指定障害者支援施設 瑞学園(東京都西多摩郡瑞穂町)
- 指定障害者支援施設 五乃神学園(東京都羽村市)
幼児期の子供の夢と探究心を満たす、通称「遠足幼稚園」です。健常児9:障害児1の割合で統合保育を行っています。
事業案内
MT講座・FT講座
お子さんの一番身近にいるお母様が、Mother Teacher・Father Teacherとなって指導していくことが、お子さんの成長につながります。お母様が専門的な知識を身につけ、お子さんを導けるよう、毎月勉強会を行なっています。また、お父様を対象にFT講座や父子合宿も開催しています。
受講をご希望の方はお近くの教室へお問い合わせください。
講演会 ※保護者・教員・施設職員の方が対象
教室所在地を中心に、会員はもちろん学校の先生・施設の職員、相談事業に関わる方向けに、定期的に開催しています。
学習指導方法、問題行動対応法、集団療育等、コロロメソッドの基本と現場での実践方法についてお話いたします。
出版事業
多くの方にコロロメソッドを知って頂き、自閉症など発達障害児者の療育の手助けをする事を目的に、指導方法、教材などテーマごとの書籍を刊行しています。
療育指導者派遣事業
学校や各施設、保護者グループへの療育技術指導を行っています。
指導者研修会 ※教員・施設職員・相談員の方が対象
数日間集中的に、講義研修の他、実際に療育場面を設定し、学習指導、生活指導などの研修を行います。
日程・費用等はお問い合わせください。
療育事業
幼児期、学童期、成人期の方を対象に全国の教室にて療育指導を行っています。
これまでの活動
学会発表
大阪市立大学にて日本行動分析学会第34年次大会 シンポジウム「強度行動障害と行動分析学」に参加 | |
2016.9. | 「コロロメソッドを用いた着席行動の持続と歩行の関係」 「映像がASD者の不適応行動に及ぼす効果」 「自閉症者の言語課題習得における書字学習の有効性」 についてポスター発表 |
2010.10. | 神戸親和女子大学にて日本行動分析学会第28年次大会開催 発語プログラムや集団療法などコロロメソッドの取り組みについて発表 |
2003 | サンフランシスコにて行動分析学会に参加 発表 |
2002.10. | 早稲田大学にて日本健康心理学会開催 発表 |
2002.9 | 東京富士学会にて日本応用心理学会開催 発表 |
1992.10. | 行動分析学会 発表 発表テーマ「コロロメソッドにおける自閉症児の発語プログラム」 |
1992.9. | 日本応用心理学会 発表 発表テーマ「コロロメソッドの体系と特徴」~指導技術の高度化のために~ 「自閉症児の療育プログラム」~コロロメソッド模式図~ |
1992.1. | 白梅学園短期大学にて日本心理学会第59回大会開催 発表 発表テーマ「自閉症児の治療プログラム」 |
講師派遣事業
2015.10. | 宮城県立石巻特別支援学校 講師派遣 |
2015.9. | 小金井市特別支援学級推進委員会研修会 講師派遣 マレーシア:セリムンガシセンター 現地指導 |
2015.8. | 横浜市市立山田小学校 講師派遣 |
2015.2. | 京都府立舞鶴特別支援学校 講師派遣 |
2014.11. | かすみがうら市保健福祉部子ども家庭課 講師派遣 鹿児島県自閉症協会 講師派遣 |
2014.2. | 大阪府立吹田特別支援学校 講師派遣 |
2014.1. | かすみがうら市要保護児童対策地域協議会研修会 講師派遣 |
2013.10. | 小千谷市保健福祉課 講師派遣 |
2012.9. | マレーシア:セリムンガシセンター 茨城自閉症協会にて講演 |
2012.6. | マレーシア:セリムンガシセンター 研修受入 |
2012.3. | 京都府立舞鶴特別支援学校 講師派遣 |
出版物に関して
2016.4. | 出版物「自閉症児のためのコミュニケーションワーク いつどこだれ」が長野県 特別支援学校教科書に採用 |
2015.4 | 出版物「発達障害児のためのことばの練習帳 うごきのことば」が長野県 特別支援学校教科書に採用 |