療育内容について~身辺自立編~

Q.偏食がひどいです

A.偏食は、乳幼児期の舌や唇の反射(原始反射)が残っていることが原因で起こります。好き嫌いや、食事に興味がないなどの気持ちの問題ではありません。
偏食の改善にはできるだけ早い時期から、正しい食べ方を教えるトレーニングをしていく必要があります。
偏食指導はまず、大人が「食べさせる」ことから始めます。今食べるられる数種類のものは、お母様が口に入れてあげても食べられますか?大人のペース・介助を受けられなくては、他の物に挑戦できません!まずは食べられるものを大人のペースで食べることを徹底しましょう。
ここからは、原始反射がでないように気を付けながら、段階的に少しずつ新しい食べ物に挑戦していきます。
①食べられるものに少しだけ新しいものを混ぜる。
②新しいものの割合を増やしていく
③見えても食べることができるようにしていく
タイミングや口への運び方にもコツがありますので、偏食でお困りの方は是非一度教室まで足をお運びください!
発プロNo.149参照)

Q.寝つきが悪かったり、夜中や朝方起きたりします。

A.睡眠リズムの乱れは自閉症のお子さんたちによく起こります。そして、そのまま見過ごしていくと、
夜眠らない→朝起きない→昼夜逆転→異常行動・引きこもり
というような悪循環を招きます。
コロロでは以下の3つに重点を置き生活することが大切だと考えています。

1.早起きし、日中はしっかり体を動かす
睡眠障害の要因の一つに生活リズムの乱れがあり、その乱れは睡眠リズムの波にも直接的に影響してきます。日中活動では歩行や運動で体をしっかり動かし、生活リズムを整えることが大切です。睡眠は活動するためのエネルギーを蓄えるためのものなので、蓄えたエネルギーを一度使い切ることによって、すみやかな眠りへの準備をしましょう。一人で飛び跳ねたり走り回って動いていても疲れることはありませんが、他者と一緒に運動することで、身体コントロールに意識が向き、程よい疲れを感じさせてくれます。

2.頭を使う
人間の脳は体全体の20%を消費すると言われています。日中活動の中で学習や作業の時間を作り、頭を働かせ、考える時間を設定しましょう。

3.覚醒レベルを高く保つ
睡眠リズムが乱れやすいお子さんは、日中ぼんやりしていることが多く、昼と夜の覚醒レベルの差があまりありません。お家の中でも姿勢が崩れやすい・すぐに寝転がってしまう、ということはありませんか?1や2を意識した日中活動をしながら、あまりぼんやりさせないように、姿勢の崩れや小さな常同行動から止めていくことが大切です。また、夜に寝てないからといって、朝そのまま眠らせていたり、日中うととうとしてしまったりでは体内時計は狂ったままになってしまうのでよくありません。睡眠・生活リズムを整えることは、日常生活における様々な問題行動を抑制していく糸口の一つとも言えるので、早急に日中の過ごし方を見直していきましょう。
発プロNo.122参照)

Q.1.5h~2hはおしっこをせずにいられるのですが、いざトイレやおまるに誘っても嫌がります。仕方なくオムツをはかせるとオムツに出してしまいオムツがなかなかとれません。

A.おしっこ=オムツにする、というこだわりになっているようです。まずは出なくてもよいので便座に座り続ける練習をしましょう。
2~3分抵抗なく座り続けるようになってきたら、少し水分を多めに摂るようにします。そろそろ出したいはず、というタイミングで便座に座らせ、出なければまた数分後に座らせて…という具合で根気よく繰り返しましょう。
1~2度成功すると、「出した」快感で、便器に出せるようになることが多いです。